梶の葉=生砂糖製、
五色の糸=有平製。




きゅうり封じと紫陽花の葉=生砂糖製、
紫陽花の花=すり琥珀製。




笹竹と鉾真木=生砂糖製、
標縄=餡平製、榊葉=きんとん製。




炎=有平製、
御火焚きとお札=生砂糖製、
榊=餡平製。


 鎌倉、室町時代から行われている。生まれた子が始めて氏神様に、お参りすることで「初宮参リ」といい、赤ちゃんの氏子入りを神様に認めてもらうとともに、今後のすこやかな成長を祈願し、しきたりにおいては父方の祖母が抱いてお参りすることになっている。京都では、産着に白髪緒と扇をつけて参り、男児には、額に「大」の字、女児には「小」の字を朱で書くことになっている。「後水尾院辰記」には、誕生日から120日目と記されている。昔はお産を含め、病気、死亡、災い、罪悪等は不浄なものであった。そのけがれのある時は、神の前に出るのはおそい方が良いが、あまり遅いのも失礼だと考えたからである。現在でも30日位の宮参りは正式には鳥居をくぐらない。生後、男児は30日目女児は31日目に行う。
<柏餅(かしわもち) (ちまき) 引菓子
紅白薯蕷饅頭
(こうはくじょうようまんじゅう)


 
 食初めは、子供が生まれて100日目、初めて御飯を食べさせる真似事をするお祝いで「この子が一生食べ物に不自由しないように」という願いをこめた儀式。京都では、120日目に行い、おつゆは、白蒸のお汁の中に加茂川から拾ってきた石ニ個を入れる。赤飯のほか焼物は鰹節、ナマスは大根に人参を少し加え、共に細かく刻む。男児は膳も椀も全部赤、女子は共に内赤、外黒で女児の膳の方が少し背が高い。お膳の内容は様々で、タコの足を添えたり、歯を固めると称して小石を添える所もある。
<赤飯>



 生後1年目に当る初誕生の祝いは、ムカワレ、ムカワリ、ムカイドキ等といって全国的に行なわれている。この日に餅をつき赤飯を炊くことが広く行なわれ、親戚近隣を招いて祝宴を張る。この日の餅は焼いて食べてはいけないという所が多い。近隣へ配って大ぜいの人に食べてもらうものであった。 この祝いはまた初歩きの祝いで、大きい餅の上に、餅踏みといって子供を立たせて餅を踏ませたり、
餅を子供に背負わせて歩かせる。このとき餅を子供にぶっつけてわざと倒す所がある。誕生ごろに立つて歩けるのが普通であるが、あまり早く歩き出す子は、大きくなって家出人となるからだという。初誕生に氏神様に参り、餅や赤飯を供えたり、餅を一升ますに入れて荒神様にあげてから餅踏みをさせる所もある。
<力餅 一升餅 赤飯>
写真は、京菓子協同組合青年部結成20週年誌より掲載。

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